三十代 女性
・出産後、腰と鼠径部が痛くなり来院
・鼠径部は伸ばすと痛い
・かがめない
施術1〜3回目)
・腰、お尻中心の施術
・股関節後ろが粘っこく、鍼を多めにした。触診では股関節前は固かったが、鍼では股関節後ろほどではない。
・股関節を刺したら鼠径部痛が楽になったとのこと
施術4、5回目)
・腰痛がなくなってから仰向けで鼠径部
<鍼した場所>
腸骨筋、腸腰筋(衝門)、お尻前と鼠径部に沿って衝門まで、大腿直筋の起始部、内ももの筋肉(内転筋、恥骨筋)
施術回数5回
患者さんの自覚としては歩行時、お尻を使っている感じがしなく、大腿だけで脚を前に出していると感じるそうです。
また歩行時、内股気味とのこと。
妊婦さんはお腹の重みで腰が反り、骨盤が前に倒れやすくなります。そのため腰の筋肉が緊張して腰痛になりやすく、更に骨盤前傾が長期に及ぶと股関節にも影響してきます。
今回の患者さんは妊娠時は無症状だったとのことですが、妊娠中の筋肉のアンバランスが出産後にも続き、痛みが引き起こされた可能性があります。
骨盤が前に倒れることで、大腿の前の筋肉や、腸腰筋、内転筋が短縮し、股関節が圧迫され鼠径部の痛みとなって現れたと考えます。
※今回のように、痛みが裏側の腰と表側の鼠径部と分かれている場合は、痛みが強い方や大きい筋肉の方から治していきます。